猫が仰向けになってごろーんと転がったり、くねくねしたり…。
猫のおもしろかわいいしぐさの代表ともいえるこの行動。
触ってほしいのかと思ったら急に攻撃してきたり…
一体どんな意味があるのでしょうか?
1.猫が仰向けになるときの気持ち
①かまってほしい
こっちを見ながら仰向けに転がり、体をくねくねさせているときは、「かまってアピール」です。
普段からへそ天を見せてくれたときに「かわいいかわいい」と褒めそやしていると、余計にこのようなしぐさをして、かまってほしい気持ちを表現します。
②信頼している
猫にとって急所であるお腹を見せるということは、信頼されている証でもあります。
ただし、犬とは違い、「お腹を見せる」=「服従」ではありません。
お腹を見せてもいいくらい「あなたのことを信用していますよ」という意味です。
③伸びをしている
猫がリラックスしてのんびりした気持ちになっているときに、ごろんと転がって伸びをしているような状態になります。
天気の良い日の日向ぼっこでよく見られますね。
④遊びたい
お腹を見せることで、「遊ぼ?」と誘っています。
多頭飼いをしている猫同士でよく見られます。
⑤甘えている
お腹を見せてコロンコロンと転がるようなしぐさは、甘えたい気持ちになっています。
子猫のときは、母猫に仰向けになって手足をバタバタさせて甘えます。
そうすると、母猫が子猫を舐めてかわいがってあげるからです。
また、子猫を転がしてお尻を舐め、排尿を促してあげることもあります。
⑥暑い
猫は温度が25℃以上の場所では、体に熱がこもらないよう、体温を逃そうとして「へそ天」で寝ていることがありますね。
2.仰向けの猫が攻撃してくるんですけど…
目の前でゴロンと転がるので撫でてほしいのかと思って触ったら、猫パンチや猫キックをくらってしまった!
そんな経験はありませんか?
お腹を見せて気を許しているかと思いきや、なぜそんなことになるのでしょうか?
「仰向けになる=触ってほしい」ではない
このかわいいしぐさは触ってほしそうに見えますが、あくまで甘えたり信頼していたり、リラックスした状態であるというだけで、触ってほしいと思ってはいない、という点が重要なポイントです。
触るのが顔周りであれば、気持ち良いので喜んでくれることもありますが、ついモフってしまうお腹は嫌がられるので、不用意に触るのは止めた方が良いですね。
お腹は猫の急所
お腹には内臓を守ってくれる骨がないため、いくら飼い主でも触られるのを嫌がる猫は多いのです。
触られそうになっただけでも反射的に引っかいたり噛んだりしてしまうほどです。
3.仰向けになりやすい猫
①大らかな性格の子
大らかで警戒心が薄い子はへそ天になりやすいです。
たまに野良猫でも初対面でゴロンと寝転がる子がいますが、警戒心が薄すぎて、野生で暮らすのは危険かもしれませんね。
②子猫
子猫のときは警戒心が薄く、仰向けになって母猫にかわいがってもらったり、きょうだいで重なり合って遊んだりするため、仰向けになることに対して抵抗感がそれほどありません。
ごく幼いころであれば、お腹を触られることへの抵抗感も薄いようです。
③臆病な子はしない
猫によって性格はそれぞれで、かなり違うのですが、臆病だったり警戒心が強かったりすると、めったにへそ天をしません。
臆病な子はお腹を見せるという行為自体が生理的に嫌なので、信頼している人の前でも仰向けにならないことが多いです。
4.猫がお腹を見せたときはどうすればいい?
①不用意に触らない
何度も言いますが、猫はお腹に触られるのが苦手で、触ると猫パンチや猫キックをお見舞いしてくるのは「触ってほしくない」というアピールです。
猫が嫌がることはしないでおきましょう。
無理強いすると嫌われます。
②お腹を観察しよう
猫が仰向けになったときしかお腹を観察することはできませんので、機嫌よくお腹を見せているときに、炎症を起こしていないか、脱毛していないか、素早くチェックしましょう。
こんなときは猫ニキビも発見しやすいそうです。
③元気がないときは要注意
猫は具合が悪いとき、仰向けというか横倒しになってしまいます。
一見するとリラックスしているように見えても、うつぶせになる力もない場合があります。
この姿勢をしていて元気がないときは、注意する必要がありますね。
5.それでもお腹をモフりたい!
どうしてもお腹を触りたい方のために、朗報です!
お腹を触られることに慣らすことができる場合があるんだとか。
その方法とは、まずわき腹を触ることに慣れてもらうために、猫がのんびりしているときにわき腹を優しくなでてみます。
わき腹でも嫌がったら無理強いはしないでおき、猫が気持ちよさそうにしたら、そのまま続けましょう。
わき腹を触られることに慣れてきたら、少しずつお腹の方もなでるようにしていきます。
お腹をなでられるのが気持ちいいと感じると噛んだり引っかいたりしなくなりますが、とはいえ、猫とは気まぐれなもの。
突然嫌になることもあります。
そんなときはすぐに止めてあげましょう。
また、まったく慣れてくれない場合もありますので、慣れてくれたらラッキーくらいに思っておきましょうね。
6.やっぱりへそ天は目で楽しもう!
猫のお腹をモフりたいのは山々ですが、猫たちは触ってほしいと思っていないことがほとんどなので、その気持ちを理解してあげましょう。
猫がゴロンと転がったら、言葉をかけて可愛がってあげるのが良いですね。
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